| 編集部 交通事故から子どもを守るには、親や地域はどうすればいいのでしょう。 伊原さん 以前、ふたりの子を自転車の前と後ろに乗せて、信号のない横断歩道を渡ろうとして転びかけたことがあります。ケガはなくヘルメットもかぶらせていましたが、子どもたちを怖がらせてしまい、それからは車で幼稚園の送り迎えをするようにしました。今は子ども自身が自転車に乗るようになったので、自分の身を守ることの大切さを言い聞かせていますし、ヘルメットの着用も身についてます。 市川さん うちもヘルメットは小さいうちからかぶるのが当たり前になっていますし、道路を歩くときは白線から出ないようにと、保育園で習ってきたことを守っています。 落合さん 特に男の子は、まわりを確認せずに急に走り出したり、車の後ろから飛び出したりするので、気をつけるように言っています。あとは、車に乗せるときには、後ろの席でもシートベルトをさせています。 大藪さん 私の住んでいる犬山市では、子どもが自転車に乗るときは、ヘルメット着用が条件になっていますし、自転車点検も毎年あります。それにもかかわらず交通マナーが守られていないし、親も教えられないので、自転車安全教室を開催してほしいという声が出ています。 今西さん 交通上の危険な場所は一目瞭然なので、マップ作りに反映させてもらうといいですね。ヘルメットの着用は、子どもが大きくなると、本人が必要性を感じないかぎり難しいかもしれません。大人は、何々を「すべき」と言いがちですが、義務感からでなく、本人が心から「そうしたい」と思えるようなかかわり方ができるといいですね。 また、交通事故にあっても自分が悪いと思うのか、小さな事故だと言わない子がたくさんいます。子どもは、怒られると思ったら話しませんし、話す相手を選びます。ですから、そういう子どもの気持ちを大人がもっと理解することが必要です。そして、子どもの話を聞くときには、心に耳を傾ける「聴く」という姿勢を心がけたいですね。 | |