あのねっと今号の特集テーマ 「親子であそぶ」って? 
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編集部 どうやって子どもと遊んだらいいのか悩むお母さんが多いようです。子ども時代の経験も含め、親と子の遊びについてお考えを聞かせてください。
下垣内さん 私は、両親が共働きでしかも兼業農家だったので、親に遊んでもらった記憶がほとんどないんです。でも、軽トラックの後ろに乗せてもらって雲を眺めたり、柿を取る手伝いをしたことなどが、今ふり返ると遊びだった気がするし、楽しい思い出ばかりです。だから、私も子どもに楽しい記憶を残してあげたくて、家事より子どもと遊ぶほうを優先してしまいます。長男のときは、この子に合った遊びを見つけてやらなければという強迫観念がありましたが、二女が生まれてからは生活すべてが遊びなんだと気づき、発想の転換ができました。
伊原さん うちも商売をしていたので、子どものころは11歳離れた一番下の妹を公園へ連れ出したりして世話をするのが遊びの一部でした。今も親子でよく公園に出かけ、幼稚園のお友だちと遊ぶ様子を親同士でおしゃべりしながら見守っています。以前は、おもちゃにも神経質になっていましたが、実は子どもは台所用品のおたまや計量カップが好きだったりしますし、プリンの空きカップをピラミッドみたいに積んで遊んだりもしています。子どものために遊んであげるのではなく、親も子も楽しめることが親子の遊びなのかなと思います。
深田さん 私も以前は悩みましたが、子どもが中・高生になった今になって考えると、子どもは勝手に遊ぶものかと思えるようになりました。私たちの子どものころと違って、今の親は子どもと向き合う時間があり、向き合わなければという思い込みもあるので、つらくなってしまう面がありますよね。
大蔵さん うちの息子は、私より友だちと遊びたがるんですが、よそのお子さんはどんな遊びをしているのか気になります。
宮嶋さん 乳幼児を見ていると、確かに生活そのものが遊びですよね。大人は、絵本を読んであげるとか、おもちゃを使って遊んであげるというふうに考えがちですが、子どもにすればお母さんと一緒に何かをすることが遊びだったりします。
 でも、子どもの「遊んで」という欲求に無限にはつき合えないので、1日の中でこの時間、あるいは1週間のうちこの曜日は子どもとしっかり遊ぼう、というようにポイントを絞り、それ以外は「お母さんも仕事をさせて」とか「待ってて」ときちんと伝える。そうすれば子どもは理解できるし待つこともできます。また、遊び方も無理せずその親子なりのものを見つけていけばいいのではないでしょうか。
 それで、もし煮詰まったら外に出かけてヒントをもらうのもいいですよね。私たちが運営している「親と子のホッとスペースきゃら」では、よその子の遊ぶ様子や保育士の接し方が見られるので、それを親子の遊びに生かしてもらうこともできます。