あのねっと今号の特集テーマ 「ほめる」子育て 
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編集部 ほめるときの言い方やタイミングなど、何かノウハウはありますか。
落合さん ささいなことはその場で言いますが、大きな出来事のときは時間をおいてふたりきりのときに言うと効果がある気がします。家に帰ってから「今日、だれだれちゃんに優しくしてたね。すごいじゃん。いつからあんなふうになったの?」と言うと、フッとうれしそうな顔をしたりします。
近藤さん みんなの前でほめられるのはうれしいんだろうけど、大きくなると照れもあるみたいなので、個々に対応するようにしています。
石黒さん 下の子をほめると上の子が「どうして私はほめてくれないの?」とねたむことがあるので、下の子はなるべくひとりでいるときにほめて、ふたりがいるときは上の子を中心にほめるようにしています。また、実家に行ったときにおじいちゃん・おばあちゃんに出来事を報告するなど、敢えて人前でほめるようにしています。
生田さん 子どもだけでなく、忙しいお母さん自身がもっとほめられていいんじゃないかと思います。ほめられて心が満たされれば、余裕ができますからね。
坂さん 自分に余裕がないと、上手にできたこと自体をほめる言葉になったり、思いとは裏腹なしかり方をしてしまいます。今のお母さんたちは本当にまじめで「弱音を吐いている自分はダメなんだ」とか「親だからこのぐらいできなくては」と思ってしまうようですが、結果を急がず親として少しずつ育っていけばいいと思いますね。私が勤務していた子育て支援センターでは、まずお母さんの苦しさを聞くんですが、そうするとお母さんは気持ちが楽になり、頭を切り替える余裕が生まれるようです。
 これは親子関係においても同じで、親が子どもの話を聞いて認める姿勢を見せれば、子どもは気持ちがリラックスできるのではないでしょうか。「どうして私はほめてくれないの?」というひがみに対しては、あとから個別に「あなたのこと大好きだよ」などと声をかけてみてはどうでしょう。本当に子どもが自己否定をしていたら直接は言えないと思うので、言える関係があるのはいいことですね。
 子育ての目標は、自分で判断し責任を持って生きていける力を育てていくことですよね。そのことを心のどこかに持っていれば、感情的になっても我に返り、余裕を持つことができるのではないでしょうか。