あのねっと18号今号の特集テーマ 子育て家族のお父さん
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亜由美さん うちでは主人に子育てを手伝ってもらうために、「ママは忙しいからパパと遊んでね」と言ったりして、子どもが小さいころからパパッ子にしておくようにしています。そうすると、私が子どもの世話をしようとすると「パパがいい」と言うので、パパにやってもらおうかということになるんです。最近では「お昼寝しないとパパと一緒にお風呂に入れないよ」と言うと、パッと寝てくれるんですね。そういう親子の関係が理想だと思うので、下の子もパパッ子になるように呪文をかけている最中です(笑)。
宏昌さん なるほどねえ(笑)。
落合さん うちでは、子どもと一緒に夫も私が世話をしているような感じなんですが、本当は生田さんのように、生活の基本的な部分で子どもの鑑(かがみ)になってくれるといいなと思います。あとは、テレビさえ切ってくれれば、いいお父さんなんですが、忙しくてもテレビは見るので不思議ですね。私は切るんですが、知らない間についていて「誰がつけたの?」と子どもに聞くと「お父さん」って。
生田さん 私はテレビを見る時間がないんですが、それはテレビよりもおもしろいことがあるから。朝早く起きて空を見れば天気予報はいらないし、「寒いから雪が降りそうだぞ」と自然の変化を感じるほうがおもしろい。また、天災や事故はいつ起きるかわからないし、今の家族の関係がずっと続くとは限らないと思うと、時間が貴重に思えて、子どもとのかかわりを大事にしたくなります。
 家族の話からそれますが、私はわが子を社会で育ててほしいと思っているんです。子どもは、家ではやんちゃでもよそへ行くと案外しっかりしているじゃないですか。だから、そういう気持ちの裏返しとして、少年団や児童センター、地域の行事で、子どもたちの世話をさせてもらっています。お父さんを子育てに巻き込むコツとして、地域のお祭りなどに参加するのはいい機会だと思いますよ。
落合さん 実は今日、夫に頼んで、子どもたちを地域の餅つき大会に連れて行ってもらっているんです。
生田さんご主人も楽しんでいるかもしれませんよ。
落合さん そうですね。子どもも、よその人にかわいがられたり叱られたり、そういう場があるのはいいと思います。
宏昌さん うちもこの前、地域のお祭りに参加したんですが、子どものためにも大勢で何かを体験するのはいいことだと思っています。また、地域の行事にみんなが積極的に参加すれば、地域も活性化されていくのではないでしょうか。お互いに子どもの面倒を見合った、昔の長屋住まいを取り戻すのは無理ですが、それに代わる地域のコミュニティをつくるとしたら、子ども会を中心に近所の人たちが集まるのが現実的かなと考えたりしています。
山崎さん 先ほどのテレビについてですが、アルコールやタバコと一緒で習慣性があるんです。習慣を断ち切るのはつらい部分もありますが、忙しくて見なければ見ないで済んでしまうわけですし、主体的に情報を取捨選択してスイッチを切る決断ができるといいですね。家族の関係を見直す方法として、テレビを消して会話する時間をつくることを、今日からわが家の約束事にしてはどうでしょう。
 また、男性はお金もうけや会社での地位にこだわりがちですが、それを見直すことも必要かもしれません。人と人とのかかわりの問題が取りざたされていますが、豊かに生きていくためには、夫と妻も、親と子も、そして地域の人とも、自分から意識的にかかわっていきたいものですよね。大人には子どもに対する責任がありますが、家族とつながり、いろんな経験をしながら、”子育ち“と共に”自分育ち“をしていく、というふうに考えてはどうでしょうか。