保育士さんのあいさつに促され、子どもたちはさっそく味噌汁の豆腐をスプーンで口に入れたり、サバを手でつかんで食べたり。しばらく様子を見ていると、ごはんばかり食べる子もいればおかずが好きな子もいる。1歳児の食べ方について北方さんは「いろんなものを交互に食べられるようになるのは、もっと大きくなってからですね」。
汁物は子どもたちの好物で、足りなくなることもあるそうだが、子どもが好き嫌いをすることについてはどう考えているのだろう。
「好き嫌いは誰でもあるし、嫌いなものも何年かかけて食べられるようになればいいと思っています。甘いかもしれませんが、イヤな思いをして食べた経験はさせたくないので、ムリヤリ食べさせることはしません。今日の切り干し大根も苦手なものの一つで、残るとわかって作っていいのかという迷いはありますが、その味を知ってほしいので、もっと食べやすくならないかと試行錯誤をくり返しています」。
嫌いな食べ物の無理強いはしないが、言葉がけなどで食べさせる努力はしている。1、2歳児には、子どもが持つスプーンに保育士が少しおかずをのせ、「食べてみようか」と励まして口に運ばせたり、4、5歳児には「青菜を食べないと、体にビタミンAがなくなってカゼをひいちゃうよ」と説明して食べる気にさせたり。また、好きなものを食べて満足すると気持ちにゆとりができ、嫌いなものも食べる場合があるという。 |
|
手もスプーンも使う1歳児クラス |
|
今日のメニューはゆかりごはん・サバの味噌味・切り干し大根ごま酢あえ・味噌汁。
|
|