編集部 |
ケース3のように病気かそうでないのか迷うこともありますが、阪先生いかがでしょうか。 |
阪先生 |
体の成長のペースは個人差があるので、ある時点でどうかではなく経過を見た方がいいし、体重と身長のバランスをみることも必要です。小さい時は成長がゆるやかでも大きくなって伸びる子もいますからね。
鼻水やセキは、朝起きて冷えた空気にあたると、多少セキやクシャミが出るといったことがありますが、それを全部カゼと解釈するのはどうかと思います。カゼにはインフルエンザのような「うつるカゼ」と、冷えやアレルギーによる「うつらないカゼ」があり、うつらないカゼの場合、体力づくりがとても有効です。たとえば朝起きたときに下着を全部替える、冬も水で洗顔・うがいをする、車に乗るより歩く、入浴後に下半身に水をかけるといったことを毎日やると抵抗力がつきます。最初はソフトに行い徐々にハードにしていくといいでしょう。
おねしょは小学1年でも週に1、2回ぐらいする子がザラにいるんですよ。親の心構えとしては、怒らずあせらず気にしないようにして成長を待つことですね。 |
芳本さん |
うちの上の子は3歳ごろにはおねしょをしなくなったんですが、真ん中の子が生まれて半年ぐらいしたらまたするようになり、年中ぐらいまでけっこうしていました。最初は「どうして?」と思ったんですが、あとから赤ちゃん返りだったんだなあと。よく考えてみると私がイライラして怒った日に限ってしていた気がします。 |
永坂先生 |
おねしょをされると親はつい注意したくなりますが、叱られると思うと子どもは緊張してまたしてしまうことがあります。叱らずに「出ちゃったね」と認めてやり、しなかった時は「えらかったね」とほめてやると気分がよくなり、いい方向に向かうと思います。また、ある程度大きくなったら一緒に下着を洗濯したりすることで、「こんなに手間がかかるんだな」とわかり、しなくなっていく場合もありますね。 |
編集部 |
ところで高橋さんは遠視のことが心配なんですよね。 |
高橋さん |
就学健診の時に低視力と言われ、そのあと眼科で遠視と診断されました。治る可能性はあるけどメガネはいると言われ、1年半ぐらい前にメガネを作ったんです。 |
阪先生 |
遠くが見えることだけが視力と考えがちですが、子どもにとって大切なのは近くを見る視力なんです。遠視では近くの視力が低下します。赤ちゃんの半数ぐらいは生理的遠視(中程度〜軽度)で、自然に正常化しますが、強い遠視を放置すると弱視や斜視を引き起こしますので、小児眼科を受診させてください。 |
高橋さん |
保健所の3歳児の視力検査って家でやりますよね。うちの子は3歳の時はまだ言葉が不十分でうまく検査ができなかったので、もし保健所でやっていただいていれば、その時に遠視がわかったかなと思うんですが。 |
芳本さん |
3歳では視力検査を正確にできない子がけっこういるみたいで、まだ早い気がするんです。4歳になると落ち着いてきてコミュニケーションもとれるので、その時期に検査をしていただけるとうれしいです。 |
永坂先生 |
そういう見方もありますね。ただ、まず3歳の時に身近にいるお母さんに検査をしていただいて、うまくできない時は保健センターや医療機関などにご相談いただくといいですね。 |
阪先生 |
テレビの見方についてのアドバイスですが、画面から2m以上離れ、少し画面を見おろす高さにして、部屋の明るさは25〜50ルクスが目安です。60分見たら一定の休みをとり、チラチラする画面は片目を覆うといいでしょう。 |
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