特集 あのねっと発「テーマトーキング」
よその子への注意の仕方に工夫を。
白瀧先生  みなさん、いろいろ努力されているんですね。まず子どもさんへのフォローですが、子ども同士がやり合っていると、ケガをしそうな時など、とにかく止めなきゃいけないから、きつく言ってもいいんですが、オモチャを貸してもらえなかったら悔しいし、親に叱られても納得できない思いがありますから、「取られちゃって残念だったね」とか、あとから声をかけてあげられるといいですね。砂をかけられた時も、イヤな思いをしているかもしれないから、「砂をかけられてイヤじゃなかったのかな?」と、あとからその出来事をふり返ってあげるといいですね。
 そして相手のお母さんへの対応ですが、子どもは親の価値観の現れみたいなところがありますから、子どもが叱られると親は自分が叱られたみたいな気分になって、自尊心が傷つくんですね。だから、言わなきゃいけない時は、相手のとった行動だけを指して言う、といった工夫が必要かもしれませんね。

伊藤さん  よその子に対して、「その子のお母さんも何か言ってくれればいいのに」という気持ちで注意してしまうことがあって、今のお話を聞いてそれはいけないなとつくづく思いました。それに「いじめっ子」というレッテルを貼ったり、「何も言ってくれないお母さん」と決めつけちゃってることもある。

日高さん  知らない子にはなかなか言えないし、中にはどうしても気に入らない子がいて(笑)、その子にはキツイ言い方をしちゃったりする。あと、自分の子が悪くない場合でも、自分の子を叱りながら周りの親に「気がついて!」って訴えてることもあります(笑)。

伊藤さん  私もよくやってたけど、それってその事柄だけを言われてるわけじゃないから、子どもは何を叱られてるかよくわからないかもしれない。

冨山さん  きっと通じてないよ。

日高さん  子どもが犠牲になってる。

白瀧先生  今聞いてると、私たちって直接相手に言うのが苦手みたいだよね。親に言いたいのを子どもを使って言ってみたりとか。

近藤さん  でも、それでは伝わらないですよね。何かちょっとトラブルのある子のお母さんは、その事実を知らないかもしれないから、はっきり言うなら言った方がいいと思う。そうしないと、いつまでも自分がイヤな気持ちでい続けることになりますから。


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