特集 実感!!Special Edition
保育士も男女半々いるのが自然。悩みは男どうしで解消…?
 加藤さんはさらに「小学校の先生は男も女もいるのに、なんで保育園は女性ばっかりなんだろうと思う。半分ずついるのが自然な気がします。自分自身、特別なことをやっているという意識はないし」と言う。男性保育士として特別に取材を受けることに、気恥ずかしさを感じるくらい、保育の仕事は加藤さんにとって当たり前のことになっている。
 ただ現実は、園内に男性用の更衣室やトイレがなく、医務室や来客用のトイレで間に合わせるといったこともあり、少数派であることを意識せずにはいられないだろう。「男性の仕事」と思われていた職業に、女性がついた場合と同様、有形無形のプレッシャーはあるに違いない。
 悩みを打ちあけストレスを解消したいとき、同じ立場にいる人たちの存在は大きい。加藤さんにもそんな仲間がいる。「男保連(愛知男性保育者連絡会)と言うんですが、男性保育士が集まって、飲み会などで悩みを話し合ったりしています。最近はあまり顔を出していないんですけどね」。こうした男性保育士たちの会は全国各地にあり、全国組織化もされている。「保母」に変わる「保育士」という名称が今年から採用されるようになったのも、そうした男性保育士たちの働きかけによるものだ。


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