特集 実感!!Special Edition
冷静に見られる第三者の存在は重要。
 子ども同士で遊んでいる時に、オモチャの取り合いなどでケンカになってしまうことはよくある。そして、その時の対応の仕方によって、親同士が気まずい思いをしてしまうこともある。そんな時、まめっこのスタッフはどう対応しているのだろう。  今井田さんは言う。
 「ケンカをするのは自然なことだから、なりゆきを見守りたいという気持ちと、ケガをさせたら大変という気持ちがあって、対応に迷う場合がありますね。ただ実際は、大ゲンカになる前に親が引き離してしまうことが多く、それはお母さんの中に『よその子にケガをさせたら、私が変な目で見られてしまう』という気持ちがあるからではないかと思うんです。だから、お母さんのそういう気持ちを解放してあげられるといいんですけど」。
 子どものケンカも、ディスカッションのテーマのひとつである。やる子とやられる子、それぞれの親の気持ちを出して話し合うことで、どちらの親も辛いことなどを理解していく。だが、親は頭ではわかっていても目の前で争いが起きると、放っておけなくて手出しや口出しをしたり、結果だけを見て判断してしまったりする。
 「そういう場合に、子どもの性格や親子の関係を見てきた第三者の存在は大きいと思います。確かに対応は難しいですが、見守った方がいいか、中に入った方がいいか、状況に合わせて判断できるし、子どもの方も母親に対するような甘えがなくなり、スタッフにトラブルの解決を求めてきたりします。
また、子どものケンカが原因で親同士が気まずい雰囲気になった時など、親に対して『見てるのは辛いよね』という言葉がけも必要ですね」と丸山さん。
 「親も子も主人公になる」をテーマに、こまめな言葉がけを大事にしながら、親子の居場所づくりをしているまめっこ。まめっこ親子教室と出会ったことで、自分のパワーを引き出し、いい仲間を見つけられたお母さんが、きっとたくさんいることだろう。
 まめっこは結成以来、市民グループとして子育て支援を行ってきたが、今年2月にNPO法人として認証を受けたことで、組織として新たな一歩を踏み出した。現在の親子教室は専業主婦を対象としているが、働く女性や男性・妊婦にもこういう場が必要とスタッフは考えている。また、父親参加の教室も年に数回、日曜日に開催しているが、定期的な開催の必要性を感じている。さらに「いつでもふらっと来て、親も子もホッとできる場をつくりたい」と夢は広がる。
※「ANONET LINE1」に関連記事を掲載。


子育て支援のNPO「まめっこ」
1992年結成。名古屋市内4カ所(千種区、北区、名東区、西区)でまめっこ親子教室を主催し、メンバーの専門知識や経験を生かした親も子も主人公になれる場をつくる。保健所、児童館、生涯学習センター等の子育て支援事業にも関わり、自主サークルへの出張教室や育児相談も行う。特定非営利活動法人。
●連絡 TEL:090(8150)3905
 

前へ

目次
特集
トップ

特集トップ