虐待の防止活動について白石さんは言う。
「日本では、ようやく子どもの虐待を社会問題として認識し、対応し始めたところ。だから、まず身体的虐待を受ける子どもの命を救うことが、最優先されている段階なんです」。そして、生命を救う活動が必須であることは間違いないが、「防止活動のゴールは予防なんです。ビーンズのような場づくりが、もっと注目される時代がおのずと来るはずです」と強調する。
サークル活動をする人たちは、活動場所を見つけにくいという共通の問題を抱えている。オムツの後始末や食べ物の持ち込み、施設を汚してしまうこと、そして終了時間を守りにくいことなどが、場所を提供する側の条件と合わないためだ。「気兼ねなく使える場をもっと多く提供してほしい」と、白石さんは強く訴える。
子ども虐待の予防を考える一つの視点として、「ハイリスクシグナル」がある。これらの要因が重なると、虐待に発展する可能性もある。例えば子どもが未熟児であったり、病気を持って生まれたり、3つ子・4つ子であったり、あるいは発達の遅れがあったり……。「ビーンズにもかつて歩行の開始の遅い子がいましたが、母親がそのことを素直に表し、みんながその子の成長を喜んでいました。自分の子もよその子もみんなで一緒に子育てをしていく場が必要だと思います」と白石さん。 |
子ども虐待は、子どもへの最大の権利侵害であり、その心身に計り知れない傷跡を残す。それを防ぐためには、子ども虐待の現状を知ると同時に、親子が孤立せず生き生きと生活していけるよう、互いに支え合い、育ち合える地域づくりをしていかなければならない。
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CAPNA(子どもの虐待防止ネットワーク・あいち) |
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1995年設立。子ども虐待に関する電話相談や危機介入、調査・研究、そして市民講座や専門家向けセミナーなどの啓発活動を行う。54名の弁護団を中心に、必要に応じて児童相談所・病院・警察・保健所・学校・保育園・幼稚園・福祉事務所・民生委員・児童委員・マスコミなどと連携して、子どもを虐待から守る。ニューズレター(年4回)・データブックなども発行。NPO(非特定非営利活動)法人申請中。
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●お問い合せ | / | 事務局 | 名古屋市中区丸の内1-4-4-404 |
| | | TEL 052(232)2880 |
| / | ホットライン | 052(232)0624(月〜金曜日) |
| | | 0562(36)0624(木曜日のみ) |
| | | AM10時〜PM4時 |
●ホームページ | / | http://www2u.biglobe.ne.jp/~capna |
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1992年結成。名古屋市内4カ所(千種区、北区、名東区、西区)でまめっこ親子教室を主宰し、メンバーの専門知識や経験を生かした親も子も主人公になれる場を創る。保健所、児童館、生涯学習センター等の子育て支援事業にも係わり、自主サークルへの出張教室や育児相談も行う。特定非営利活動法人。
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●連絡 | / | 丸山 政子 | TEL:090(8150)3905 |
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子ども虐待の予防活動としてCAPNAが1998年より開始。1・2歳児と親が集い、遊びとテーマトークを行う。おやつは手作りでアレルギーにも対応。ただし、CAPNAの都合でしばらくお休みになり西区のまめっこ親子教室に引き継ぎ。
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