秋田さん |
子どもに「お母さん、夜仕事に行くけど、どう?」と聞いたら、下の子はいいと言ったんですけど、上の子はいやがるんですね。何とか説き伏せて働いていますが、最初に預けたときには、小学2年なのに次の日におねしょをしてしまって…。子どものことは気になりますが、仕事を切られたくないので引き受けてしまいます。私の母からは「子どもがかわいそうだ」と叱られますし、周囲も同じ意見の人が多いですね。私自身も、子どもに寂しい思いをさせているのではないかとか、夜子どもを預けてまで本当にしたい仕事なのかと悩んでいて、次の講座を引き受けるかどうか迷っています。 |
光部さん |
うちの場合は「お母さん、仕事に出かけるけどいい?」と聞くと、子どもはふたりとも喜ぶんですよ。なぜかと言うと、ゲームができるから(笑)。隣に住む私の両親が子どもを見てくれますが、私がいない間、子どもたちが何をしているのかわからないのがちょっと不安です。でも、私が忙しいと家事を手伝ってくれて、子どもが自立してきたと思う面もあるので、どちらがいいかは答えにくいですね。低学年の間は親が見ていないといけないかなと思う半面、私自身は働くようになってから、子どものことで悩み過ぎなくなりました。 |
加藤さん |
私が大学に行き始めたのは、子どもが6年と4年になってからなので、留守番させても不安はありませんし、帰りが遅くなるときは、夫の両親が預かってくれています。子ども会の会議で夜出かけるときも、光部さんのところと同じで喜んで送り出してくれて、9時半ぐらいに帰っても寂しがっている様子はないですね。基準がなくて賛否を決めるのは難しいですが、子どもがすごく寂しそうとか、自分がすごく心苦しいわけではなくて、まわりに協力してくれる人がいるのなら、預けてもいいという気がします。それに、親としては子どもに寂しい思いをさせていると罪悪感を感じがちですが、子どもが本当に寂しいかどうかは疑問が残ります。 |
典子さん |
子どもを預けて働くのはいいと思いますが、子どもに負担をかけないことが第一条件だと思います。私は、子どもが保育園になじめなかったら仕事をやめる覚悟を決めていたんですが、子どもは楽しんでいるみたいです。実は、子どもが1歳のころにも保育園に預けて働いたことがあるんですが、仕事を休みづらかったので、子どもがカゼをひいても預けていたら肺炎になってしまって…。こんなことをしちゃダメだと思って、今はそういう時期ではないと仕事をやめました。子どもが3歳になって、今なら大丈夫かなと思ってまた仕事を始めました。 |
光部さん |
子どもを預けることについては、私は自分のやりたいことをしたいタイプなので、子どもが許してくれるならやった方がいいと思います。ただ、いま振り返ってみると、もう少し子どもと過ごす時間を大切にすればよかったかなと思うこともあります。子どもは保育園で友だちができて楽しんでいたようですが、私の方が寂しさを感じてもっと子どもと関わればよかったかなと。 |
稲垣さん |
子どもを預けることは罪ではないと思いますし、子どもが親と離れて寂しい思いをする面はあっても、その一方で子ども同士の世界が広がるなど、成長につながる面もあると思います。子どもは、最初は泣くことがあってもだんだん慣れて、楽しかったことを親に報告するようになるものですしね。
秋田さんは仕事を続けるかどうか悩んでいらっしゃるようですが、お仕事は春と秋の一時期で週1回とのことですから、それ以外の日は子どもと一緒に過ごせるわけですよね。仕事は、チャンスが来たときに、つかめる準備をしている人のところに来るものだと思いますから、チャンスを大事にした方が悔いが残らない気がします。ただし、自分がしたいことと子育てに一線を引いて、そのペースを守ることが必要でしょうね。それと、仕事に対する自分の思いを子どもに伝えたり、可能なら仕事をしている姿を見せてあげたりすると、子どもなりに理解していくのではないでしょうか。 |
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