編集部 |
まず、ケース1の中の仕事と子育てとの関係についてはどのようにお考えですか。自己紹介のあと、お話しください。 |
加藤さん |
私は専業主婦をしながら、いま大学に通って心理学を学んでいます。家族は、夫と中学1年・小学5年の子どもがいます。私は、子どもが幼稚園に入る前の時期、すごく働きたかったんですね。でも、子どもを病院に連れて行くことも多かったので無理だと判断して、どうせ家にいるなら、自分の将来をちゃんと考えてみようと思いました。それで、自分が子育てに悩んだときに、いい育児相談の先生に巡り会った経験から、自分もそういう仕事ができたらいいなと思って、子どもが小学生になり、留守番ができるようになってから大学を受験しました。子どもが小さいときは無理でも、やがて外で働ける時期が来るのではないかと思います。
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光部さん |
私はホームヘルパーをしながら、副業としてホームヘルパー講座の講師をしています。夫と8歳・6歳の子どもの4人家族です。下の子が2歳のときに、保育園に預けながら、福祉大学の介護福祉学科でホームヘルパーの資格を取得しました。仕事をしようと思ったのは、私は夫より6歳年下なので、夫が定年退職したあとバリバリ働きたいということと、専業主婦時代に、働くお母さんの話についていけず、世間から遅れていく自分を感じたことがきっかけです。夫も「自分のプラスになることはどんどんやれ」と言ってくれています。 |
秋田さん |
私の仕事はフラワーアレンジメントの講師で、春と秋に週1回の夜の講座を担当しています。家族は、夫と9歳・4歳の子どもがいます。私は、長男を出産したときに完璧な母親になりたいと思っていました。3歳児神話にとらわれて、母親が子どもを預けて働くのは罪だと思っていましたし、子どもに早期教育を押しつけたこともあります。ノイローゼになってしまい、カウンセリングに通ったら、「まず、あなたが何をしたいのかを見つめなさい。子どもはあなたじゃないんだから」と言われて、子どもとずっと一緒にいればいいわけではないと気づきました。夫のすすめもあって、子どもが幼稚園に上がる前に、たまたま頼まれた講師の仕事を引き受けました。仕事のときは、夫の両親が子どもを見てくれています。 |
石川典子さん(以下典子さん) |
平日9時から4時までパートで働いています。家族は、今日一緒に来ている夫と3歳の子どもの3人です。私は、自分のやりたいことをしながら子育てしたいと常々思ってきたので、去年4月から子どもを保育園に預けて働き始めました。それと、資格を取ることは目標になるので、学校に週2回通
って勉強し、一昨年12月に宅地建物取引主任者の試験に合格しました。 |
石川泰宣さん(以下泰宣さん) |
会社員をしています。僕自身は、仕事で疲れて家に帰ったときにホッとしたいので、カミさんや子どもに家にいてほしいと思っています。だから、パートであれば全く問題ないし、仕事を持っていると人間関係が広がりますから、外で働くのはいいことだと思います。子どもにとっても、保育園で子ども同士のつきあいをするなかで切磋琢磨できますから、プラスになるんじゃないでしょうか。 |
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