あのねっとレポート
●立場を越えて子育て支援の輪が広がった!
子育てフェスタ in あいち
「つなぎあおう! 人・情報・役割を」 がアクティブに開催。
 10月20日 (日)にウィルあいちで、子育てフェスタ in あいちが開催されました。主催は、子育てフェスタ in あいち実行委員会と子どもの虐待防止ネットワーク・あいち (CAPNA)で、後援は愛知県と名古屋市。民間からは19団体が、行政からは11機関が参加し、ブース展示と分科会での活発な意見交換が行われました。分科会には400人を越える参加がありました。
 開会式では、実行委員会委員長の白石淑江・同朋大教授から「それぞれの立場を越えた子育て支援の輪を広げよう」と、CAPNA理事長の岩城氏からは「生まれてきてよかったと、子供たちが思える社会にしよう」というメッセージがありました。10の分科会の中からテーマ【夫婦で共に子育てを】と【仲間の中で育ち合う親と子】の2分科会をレポートしましょう。

【夫婦で共に子育てを】
〜育児休業制度の利用をめぐって〜


 同じ企業にお勤めの西村さんご夫婦に、育児休業制度(育休)を利用した体験談をお聞きして、参加者が考えを発表したりご夫婦に質問したりしました。初めて育休をとった西村(夫)さんは「営業の仕事なので、帰宅は遅く土日も出勤の日々でした。しかし会社勤めも10年になり3人目の子どもができた時に、仕事以外の子育てという生活体験が魅力的に思えて、1年前から上司に育休を申し入れました。元の部署へ戻れないかもしれないし昇進にも響くが、その覚悟はあるかと問われましたが、自分の一生を考えた場合にはプラスになると判断しました」。そして4ヶ月間は子育てと家事を主体的に担った。
 西村(妻)さんは「会社では夫と同じ部署にいましたが、産休や育休をとる度に査定に響いて、彼と同じように稼げないのが残念です。彼が育休をとった4ヶ月間は幸せでした。子どもを保育園に送ることもないし、帰ると夕ごはんが出来てるし」。しかし育休が終わったら夫は以前の状態に。「やはり夜7時頃には帰宅してくれないと、家事・育児の手助けにはならない。子どもが小さいうちは時短(短時間勤務制度)を会社に義務づけてほしいですね」。
 コーディネーターを務めるあいち労働局雇用均等室の橋本芙美子さんは「育休の取得率が低いうえに父母の差もありすぎるので、その点を解決し、職場の勤務時間も減らす方向にもっていきたいですね。共同で育児参画することが社会の常識になればと思っています」とのコメントがありました。

【仲間の中で育ち合う親と子】
〜子育てサークルの良さを地域に広げるために〜


 コーディネーターを務める、子ども&まちネット名古屋の伊藤一美さんは「子育てサークルという言葉が現れてから20年ほど経ちましたが、サークルの3大要素であるメンバーや場所や経済的な問題から、サークルの継続はなかなか大変です。しかし南区の〈どろんこパンダ〉さんのように20年間も活動を続けているサークルもあります。サークルを維持し広げていくには、サポートする立場の人が重要になるのではないでしょうか」と提言。そして、子育てやサークルをサポートしている方々からその事例が紹介されました。
 まず子育てネットワーカーの樽田さんから「稲沢市でやっている〈親子ふれあい広場〉は、0才〜未就園までの子どもとその親、さらにマタニティのお母さんも対象に、親子遊びとおしゃべりサロンを中心に開催しています。終了時にサークルづくりを促しますが、強制ではなく無料の会場のみを用意します。以後の継続的な支援をどうするかが、これからの課題です」。
 また名古屋市千種区見付民生委員児童委員協議会・主任児童委員の杉さんは「第1子出産の核家族訪問〈エンゼル訪問事業〉をしながら、若いお母さんに子育て支援の組織があることを伝えて、情報冊子『見付学区子育て支援のネットワーク』を作り渡しています。またエンゼル訪問した方たちが集まる〈エンゼル同窓会〉を年に1回開き、楽しんでもらっています。今後は、他学区や保育所などともコミュニケーションをとって、より多くのお母さん達を支援していきたいですね」と報告されました。最後に伊藤さんは「サークルは、地道な活動を繰り返していくことが大事で、それが自信になると思います。そういうサークルづくりの力になれればと思います」と締めくくりました。

●子どもの目線で診る県内唯一の小児医療専門病院
ご存じですか?
あいち小児保健医療総合センター
 昨年11月に一部オープンした〈あいち小児保健医療総合センター〉は、心療科やアレルギー科など14診療科目がある医療部門と、情報収集・提供や保健相談などを行う保健部門を併せもつ小児医療の総合病院である。現在の子どもの健康問題は、環境の変化により、大きく変わり複雑化多様化している。親たちの願いに応えて誕生したこの施設は、2年半の予約待ちの患者もいるほど。
 また療養には子ども独自の世界や遊びの環境が必要という考えに沿って、院内は病院というより大型児童館のような雰囲気をもっている。さらに、1才〜15才までの死亡原因の第1位 は事故であるため、その予防を学ぶ部屋〈子ども事故予防ハウス〉をセンター1階に設けている。
●問い合せ先/大府市森岡町尾坂田1番2
TEL0562・43・0500
   
    プレールーム   子ども事故予防ハウス

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●受付/月〜金曜日(祝日・年末年始を除く)  午後5時〜午後9時
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●相談をお受けするのは/あいち小児保健医療総合センター