子どもの発達を最大限にうながすには、親が子どもと一緒に何かやることが大事。
現代の都市社会では、子どもたち自身がしたい遊びを自由な方法で遊べるような、時間や場所が奪われてしまっています。遊ぶ場所があっても、子どもたちの活動を限定している場合が多かったり、子どもの遊びについても、大人が本質を理解していないことがあります。子どもの発達にとって自由な自己表現遊びは不可欠で、大人が子どもの意志決定能力を信じることで、その興味や自由な表現力はより成長します。
さて、子どもの脳の発達に関する最近の研究によると、脳の神経ネットワークを上手に作るには、出生後3年間に適切な刺激が子どもに近しい人―母親やそれに代わる人―から与え続けられることが大事であると言われています。どうやればいいの?とよく聞かれますが、「両親といっしょに何かをやる」ことが大事なのです。共に体験するなかで、子どもが質問し親が答えるという刺激の繰り返しが、子どもを発達させます。一定期間を親と共に過ごして、基礎的な力が備わった時が保育・教育機関に入る年齢だと思います。だからそれまでの子育ての担い手は両親であって、自覚し自信を持って子育てができることが大事だと思います。
しかし不運なことに、親は、子どもの発達や早期教育に自分たちはほとんど役立たないと感じて、専門家の考えをそのまま受け入れてしまい、子どもの重要な発達を担うのは保育や教育の施設であると思い込んでいます。
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