交通安全の推進と子どもの遊び場づくり、
子育て支援を3本柱に活動。


 春日井市交通児童遊園は1970年のオープン以来、子どもに交通安全マナーを身につけてもらうことを主な目的としてきたが、2年ほど前から子育て支援(未就園児と保護者対象)の機能も加わった。そのため施設の充実を図るとともに、季節行事の開催や小学生への遊びの提供、乳幼児と親子遊びをする子育て広場の開催など活動内容も幅広くなった。スタッフは大須賀瑛子園長をはじめ6人いるが、大忙しの状態でボランティアの協力は欠かせない。
 また遊びキャラバン隊の遊びのプログラムは、ゲーム・工作、絵本の読み聞かせ、集団遊びなどの手作りのものを基本に、会場の広さを考慮しながら内容を決めている。
 交通児童遊園の活動について、大須賀園長と丹羽さんはこう語る。
大須賀園長 「遊びのアイデアをボランティアグループからいただいたり、牛乳パックなどの廃物を保育園や地域のお母さんからいただくこともあります。ふだんの午前中は幼児コーナーがにぎわいます。その中には子育てに迷うお母さんがいて、スタッフがさりげなく関わって、背中をポンと叩いてあげられればと思っています。またキャラバン隊の活動では、子どもたちに『友だちを必ずひとり連れてきてね』と呼びかけているんですよ」。
丹羽さん 「去年、キャラバン隊を実施したあとには、訪問先の施設から『来年も来てください』とリクエストがあり、うれしいですね」。
 春日井市内には、子どもの遊びと子育て支援の場として、この交通児童遊園と児童センター・子育て支援センター(2カ所)の合わせて4カ所があり、来年10月には児童福祉の拠点施設として、子育て子育ち総合支援館(仮称)もオープン予定である
大須賀園長
(取材日/2001年7月12日)
レポートを終えて                   伊藤早苗
 決して新しいとは言えない建物の中は、児童厚生員さんの手作りアイデアがあふれ、あたたかさ満点でした。また各部屋に児童厚生員さんが常駐しており、子どもたちの様子を見ながら声かけをされているとのこと。ここにホッとしに来るお母さんもいらっしゃると聞いて、なるほどと納得です。
 乳幼児対象の教室やサークルが多い中で、今回取材した「遊びキャラバン隊」は、小学生対象のプログラム提供と、児童館ごと地域を移動するような方法がとても新鮮でした。児童厚生員さんのチームワークの良さで、下校後とは思えない集中力を見せる子どもたち。やわらかい頭と開放されたエネルギーに圧倒され、そして元気をもらいました。
 「家にいるとゲームやカード遊びばかりの子が、ここでは生き生きと体を動かして遊んでいます」とおっしゃるお母さんの言葉に大きくうなづく私。子どもって、元々あふれんばかりの生きる力を持っていて、それは頭ではなく体で感じて育っていくのかな。学校や園にはないものを地域で見つけ、その輪が広がっていくのはすてきなことですね。
【春日井市交通 児童遊園】
昨年新築された多目的ホール(児童コーナー)

 

 
春日井市弥生町2-70 TEL 0568(81)1301
●付帯施設/交通児童遊園・ 多目的ホール(児童コーナー)・ 遊戯室(幼児コーナー)・ 工作室・図書室・卓球室
●年間行事/おいでよ交通児童遊園・ 七夕祭り・交通児童遊園フェア・ クリスマス会・ひなまつり会ほか
●交通安全活動/小学校交通安全教室・保育園交通安全教室・ 自転車貸出・エンジンゴーカート運転ほか
●子育ち支援活動/遊びキャラバン隊 (会場は知多公民館・坂下公民館・市民文化センター・ 東部市民センター・味美ふれあいセンター・ 高蔵寺ふれあいセンター・ハーモニー春日井の7カ所。1会場につき2回で1コース。今年は木曜日午後3時半〜4時半。 6月から10月にかけて夏休みを除いた期間に全会場を巡回。 対象は小学校低学年で定員30名)・自主活動(ゲーム・工作)・ 遊ぼう会・絵本の読み聞かせ・将棋教室
●子育て支援活動/子育て広場(毎週水曜日)・子育てサークル支援(会場提供・教材貸出・アドバイス)・日常の育児相談・自由来所