保育士が親子に関わりながら |
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「小さな子どものいるお母さんが気軽に行けて、いつでも話し相手がいる場づくりを」。瀬戸市では、保育士が待機する「育児サロン」を、常時開設の5カ所を含め、保育園や公民館内など現在11カ所に設けている。そのひとつ、ここ瀬戸市子育て支援センターの育児サロンには、毎日10〜13組ほどの親子が訪れ、手作りの遊具やゲームで遊んだり、ほかの親子とふれあったり。時折、保育士がお母さんに声をかけ、子どもに接する。 育児サロンについて、支援センターの伊藤美英子主任保育士は「ホッとできる場所にしたいですね。子育てに不安を感じている人には、保育士やほかのお母さんを見ながら、子どもへの言葉がけや関わり方の違いに気づいてもらえれば。スタッフ間の連絡を密にとり、相談されたときに一貫性のある対応ができるようにしています」と話す。お昼に、持参したお弁当を食べたいときには、別室を利用することもできる。 育児サロンのほかに、瀬戸市では親子の遊び場として、保育園児とふれあう異年齢交流事業を、公立保育園22園で月1回ずつ実施している。 |
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サークル活動の出張サポートも |
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支援センターの育児サロンは、子育てサークルの活動の場としても利用されている。支援センターに登録する22サークルのひとつ「FRIEND'S」は、夫が中学校の同級生という縁で知り合ったお母さんが2001年に結成し、毎月1回育児サロンで活動。メンバー8組の子どもは現在生後5カ月から3歳で、小麦粉粘土やシャボン玉など毎回遊びのメニューを決め、親子で楽しみながら交流や情報交換をしている。この日は、子どもの写真などを使って缶バッジ作りをした。 代表の丸山麻希さんは「お母さんも子どもも気分転換ができる場にしたい。堅苦しくならないよう、来る時間も帰る時間も自由にしています」と活動方針を語る。「家の近所には子育て仲間がいないので、サークルは子育ての悩みを話せて、子どもの遊び相手がいる貴重な場所」と話すのは、結婚して海部郡から瀬戸市へ来た高嶋美代さん。また、寺下和美さんは「ここにはオープンデッキがあるので、夏に水遊びができるのもいい。もうすぐ保育園入園でサークルを卒業しても、家族ぐるみのつきあいを続けていきます」。 支援センターでは、サークルの希望に応じて、活動場所や遊具、遊びのアイデアを提供したり、スタッフが出向いて手遊びやパネルシアターなどを行ったり。年2回サークルリーダー会を開いて、お母さんの要望を聞くとともにサークル間交流を進めている。また、仲間募集を手伝うなどサークル結成もサポートしている。 |
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地域の人々や横のつながりを大事に |
支援センターへの子育て相談は「子どもがじゅうたんの毛を食べてしまったが大丈夫か」といった内容から、「子どもがわがまま・ぐずる」などの母子関係、あるいはお母さん同士のトラブルや夫婦関係まで幅広く、必要に応じて市の家庭児童相談室などを紹介している。 子育て支援について伊藤主任保育士は「お母さんひとりの育児時間が長いので、不安が大きくなりがちですが、子どもはいろんな人に目をかけてもらうことが必要ですし、子育てする力は地域の中で声をかけ合いながら育つもの。地域の方々と協力しながら、お母さんが中心になれる形で支援していきたいですね」。 子育て支援をさらに充実させるため、2002年にオープンした山口子育て支援センターや保育園・やすらぎ会館2階プレイルーム・交通児童館、市の関係部署、保健師などと連携。長江眞理子支援センター所長は「さまざまな施設・機関や専門家をひとつにまとめるのが支援センターの役割。今後は民生児童委員やネットワーカーなどとの連携も深めていきたい」と話している。 |
連絡先 |
瀬戸市宮脇町48 深川保育園2F TEL 0561(87)3636 FAX 0561(85)6536 |
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どんなサポートしているの? |
子育て相談 ●電話相談 月〜金曜日 午前9時〜午後4時 ●面接相談 金曜日 午前9時〜午後4時(要予約) 育児サロン ●月・水曜日 午前9時30分〜正午(2歳〜入園前の子どもと保護者対象) ●火・木曜日 午前9時30分〜午後3時(2歳未満の子どもと保護者対象) 食事可(別室で午前11時30分〜午後1時)。 瀬戸市内の育児サロンとしては、ほかに山口子育て支援センター・交通 児童館・やすらぎ会館2階プレイルーム・祖母懐公民館などでも開設。 サークル支援 活動場所の提供、遊具の貸し出し、出張支援など。 育児講座 子どもの健康や読み聞かせなど子育てについて専門家から学ぶ。4つの保育園で4回ずつ(年16回)開催。託児あり。 |
情報誌 |
瀬戸市子育て情報誌「たっち」 催し物の案内・報告や子育てサークル情報、子育てのアドバイスなどを掲載。隔月発行。 |