朝の託児付きコンサートで お母さんにリフレッシュタイムを! 「SKIP」 |
佐伯さん
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水野さん
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2002年クリスマスファミリーコンサート託児受付
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母も子も楽しめる コンサート&託児を提供。 |
「子どもがいても芸術・文化を楽しむ時間を持ち、自分らしくありたい」。SKIPは、そんな自らの思いを出発点に、子育て中の女性のために、クラシックの託児付きモーニングコンサートなどを企画・運営している女性たちのグループ。今年で結成10年を迎え、年3回開催するモーニングコンサートには1回平均300名近くが来場するなど、活動は定着している。 コンサート公演は、幼稚園のお迎えや下校に間に合うように、午前10時45分に開演し昼12時に終演。当日のコンサート会場は、貴重な時間を得たお母さんたちの真剣さに満ち、終了後には「たった1時間15分でも、子どもと離れてプロの音楽を聴くことで豊かな気持ちになり、リフレッシュできた」といった感想が寄せられている。 託児は生後6カ月から受け入れ、プロのベビーシッターが「子どもも楽しめる託児」を行うと同時に、ボランティアグループが子ども向けのミニコンサートを開催。親はコンサートホール、子どもは託児室と別 々の部屋でも、それぞれが楽しめるようになっている。また入場時には、何の不安もなくスムーズに託児室やホールへ移動できるように、入口からSKIPのメンバーが笑顔で声をかけながら誘導。子どものおやつの内容や使用する紙おむつの見本も掲示し、アレルギーに配慮したおやつも用意している。 かつては観客のひとりで、小学3年の娘を持つ佐伯恵子代表は「密室育児に煮詰まっていた私が初めてコンサートに行ったとき、SKIPのメンバーはとても輝いて見えました。お母さんの満足を考えた会場でのきめ細かなケアは、子育てする立場だからこそ気づくことだと思いますね」と話す。 |
ホールや演奏家の協力で夢が実現。 ゆるやかにつながるSKIPネットワーク。 |
託児付きモーニングコンサートが実現したのは、SKIPの発足メンバーとコンサートホール関係者の考えが一致したことがきっかけだ。そして、ホールの提供と演奏家の手配はホール側が協力し、演奏家も趣旨を理解し朝の出演に向けてコンディションを調整。SKIPは案内チラシの制作や託児の手配、会場係を担当する。「決して採算のとれる仕事ではありませんが、まわりの期待を感じるのでそれに応えたい。SKIPの中でも私たちの熱意が新しいメンバーに伝わり、活動が続いていると思います」と水野真由美副代表。 モーニングコンサートの来場者は、最近は高齢者の割合が増え、目の不自由な人や車椅子の使用者も夜間より外出しやすいことから増加。また、モーニングコンサート以外にも、3歳児から大人まで楽しめるクリスマスコンサートや講演会・学習会を開催している。 SKIPの活動について佐伯代表は「ひとりではできないこともSKIPならできると思うし、メンバーと一緒にいるだけで自然に学んだり刺激を受けたり。小さな子がいてあまり作業を手伝えないという人も、ここに来て元気を持って帰ってほしい。就職して平日に集まれなくなったメンバーも、メールで意見を言ったりして参加しています」。 SKIPのモットーは「できる人が、できるときに、できることを」。ゆるやかなつながりが長続きの秘訣になっている。 |
2002年モーニングコンサート 出演者・近藤綾子さん
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