本の読み聞かせはお父さんの役目。
イギリスと日本の子育てを比べていちばん違うと思うのは、お父さんが子どもと一緒にいる時間の長さです。イギリスでは日本ほど遅くまで仕事をしませんし、仕事が終わったらすぐ家に帰るので、一緒に晩ごはんを食べたり話をしたりと、子どもと過ごす時間が長いのです。外でビールを飲みたいときには、子どもが寝てから近所の友だちと出かけます。
赤ちゃんが生まれたときも、日本のようにお母さんが実家へ戻る習慣はなく、お父さんが1、2週間仕事を休んで、家事をしたり赤ちゃんの面
倒を見たりします。だから、日本で最初の子どもが生まれたとき、私が面
倒を見ようと思っていたんですが、奥さんのお母さんもそのつもりだったので、イギリスと日本のやり方の違いを知り、戸惑いました(笑)。また、子どもに本を読んであげるのはたいていお父さんの役目ですし、水泳もお父さんが教えるので日本ほどスイミングスクールの数は多くありません。
私も、子どもたちが小さかったとき、私が子どもの頃にお父さんに読んでもらった本や、姉のダンナさんがすすめてくれた本などを買い、読んであげました。「3びきの子ぶた」を読んであげたときのことですが、ふつうはこの話を聞くとブタを食べたオオカミが悪者だと思いますよね。でも、うちの下の子は「オオカミはお腹がすいているのに食べ物がなくてかわいそう。ブタを食べてもいいんじゃない?」と言ったので、ちょっと困りました(笑)。食いしんぼうの娘らしい意見なので、「そういう考え方もあるね」と私は答えました。
ふたりの娘に一緒に本を読んであげると、下の子はよく途中で眠ってしまったんですが、読み終わる頃に目をさまして話の内容がわからず泣くので、もう1回読まなくてはいけないときもありました(笑)。
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