公園の中を見渡してみよう。木や葉の緑色でも、濃い緑や薄い緑、黄色に近い緑など、いろんな色があるね。どんな色があるのか、見て、集めて、並べてみよう。次は、人工のもので、同じように集めて並べてみよう。赤という色でも、紙、プラスチック、布、毛糸などいろいろな素材からさがそうね。紙やパネルに、集めたものを貼り付けて眺めてみると、微妙な色の違いがとてもきれい。色は無限って気がしてくるよ。
十二単というきものを知っているよね。平安時代の日本には、実に多くの色があふれていたんだ。そのひとつひとつにつけられた名前は、とても素敵。草木や鳥など、自然からイメージした名前だよ。その中からほんの一部を、紹介します。下に並んだ色と名前をじっくり見てね。
桜色 鴇色 つつじ色 鮭色 柿色 蜜柑色 枯葉色 卵色
ときいろ さけいろ みかんいろ
砂色 たんぽぽ色 菜の花色 若芽色 若草色 裏葉色 苔色 浅葱色
こけいろ あさぎいろ
藍色 空色 露草色 藤色 菫色 菖蒲色 桑の実色 牡丹色
あいいろ つゆくさいろ すみれいろ あやめいろ ぼたんいろ
赤と青のセロハン紙から交互にのぞくと、あら、不思議。絵が動いているように見えるんだ。しかけは簡単。さっそく、つくってみよう。
約20cm四方の白い紙、セロハン紙(赤、青)、赤のマーカー(黄、オレンジ、ピンクなど)、青のマーカー(うすい青、蛍光ペンの青など)、鏡
白い紙に2カ所、直径2cmほどの穴をあける。
穴のところに、約3cm四方の赤と青のセロハン紙を一枚ずつ貼る。
紙の表に、赤のマーカーで好きな絵を描く。
動かしたい部分を、青のマーカーで描く。
完成したら、鏡の前で、穴から交互に自分の描いた絵を見てみる。
うまく見えたかな。どうして動いて見えるかというと、赤いセロハン紙から見た時は青で描いた絵だけが見えるし、青いセロハン紙から見た時は赤、黄などで描いた絵だけが見えるからなんだ。
絵を描く時に、つい好きな色を使ってしまったり、合う色を勝手に決めつけてしまったりしていないだろうか。ここでは、そういう先入観を脱ぎ捨てて、思いっきり、色の冒険を楽しもう。そして、自分だけの素敵な色の宇宙に入り込んでみよう。
お菓子の箱からダンボール箱まで身近にある箱、ポスターカラーなどの絵の具
たとえば、どんな部屋に住みたい?どんな空間であそびたい? イメージをふくらませて、箱の外側や内側に自由に色を塗り、絵を描いていこう。小さな箱を足していくのもいい。そして、絵の具は、好ききらいにこだわらず、初めて使う色や、目を閉じて選んだ色などに、挑戦するつもりで使おう。