アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラムメディア実験室
終了しました
- 会期
2019年9月7日(土)から9月16日(月・祝)まで - 会期中の休館日
9月9日(月) - 時間
10:00ー16:00 - 主催
愛知県児童総合センター
「unlearn」という言葉があります。学ぶのとは逆の方向を志向して,既成の知識を得るのではなく,そこから離れてみることを意味します。小学校にあった理科実験室には,好奇心が旺盛で,怖いもの見たさの子どもには,密やかな魅力が満ちていました。そこは,手際よくまとめられてはいるけれど味気ない教科書を使った学びとは違って,一人一人が何かを発見できそうな,今にして思えば「unlearn」な場所でした。この「メディア実験室」も,コンピュータが並ぶすまし顔の空間ではなく,まだまだ得体のしれないメディアなるものを実験してみようというお部屋です。
2年目をむかえた「メディア実験室」では,「子ども研究員」を募集します。愛知県児童総合センターと3+1大学の研究室と一緒に,「あそび」の実験に参加してもらおうというものです。「あそび」にひそむ魅力を,子どもたちの力を借りながら,求めてみようという,これまでにない取り組みです。大学が提供する最先端のアイデアと技術と,子どもの想像力が出会う場となることでしょう。
企画,監修 名古屋芸術大学芸術学部 芸術教養領域 茂登山清文
※土・日曜日、祝日を中心に体験プログラムを実施、平日は展示となります。
2018年、2019年に実施したメディア実験室の様子はアーカイヴサイトをご覧ください。
名古屋芸術大学芸術学部
芸術教養領域
「何者にもなれる君へ。」をキャッチフレーズに開設された芸術教養領域リベラルアーツコースは,ビジュアルとサウンド,情報をはじめとする5つのリテラシーを学び,社会の多様な問題に挑んでいます。茂登山清文は,愛知県児童総合センターで、「アートと遊びと子どもをつなぐプログラム」、「汗かくメディア」のプログラムにかかわってきたほか、「エキゾチック」の企画、「小さい美術館」の展示をおこなってきました。「実験室」では,企画とデザイン、会場のディレクションを担当し,今年は学生ととともにアーカイブの作成に取り組みます。
感覚変容工房トーランス+
人間の感覚をいつもとは異なる状態に変容させることで、普段とらえている世界像の知覚のされ方を多様化させる試みを行っています。愛知淑徳大学創造表現学部メディアプロデュース専攻に所属する村上泰介と、コンコルディア大学に所属するDavid Somiah Clarkのふたりによる共同研究をもとに、それぞれが制作を進めています。また、小学校1年生の村上創英が研究助手として活動しています。今回は愛知淑徳大学創造表現学部メディアプロデュース専攻村上ゼミに所属する学生たちも参加します。
幼年期の追慕
村上泰介
おとなは、かつては子どもでした。でも体験してきたはずの子どもの感覚は、おとなになる過程で発達という現象によって変化しました。おとなになったわたしが、子どもの感覚をふたたび体験することはできるのでしょうか。
「SURŪ」
David Somiah Clark
SURŪは2つのオブジェクトで構成された単一のウエアラブル装置で、個人間のつながりを縫い合わせて表出させる新しい器官です。2人の着用者の生理機能を拡張したコミュニケーションを通信として実現します。各オブジェクトは、対応するオブジェクトとは無関係に機能し、社会的および対人関係の文脈によってフィードバックループを完成させ、2人の着用者が1人になることを可能にします。
ポットラック~レッツクッキング~
井上莉緒, 大作小夏, 金刺美優, 佐藤侑璃, 塩田暖世, 出口侑佳 (愛知淑徳大学創造表現学部村上ゼミ)
料理をすることは毎日のありふれた日常の光景です。その日常に少しだけ非日常のスパイスをきかせた空間を演出します。
※本作品は9月7日(土)だけ公開となります。
静岡理工科大学情報学部
情報メディア設計研究室+α
人とコンピュータの間の入出力を適切に組み合わせ、豊かな情報メディアを設計することを目指しています。メンバーはプログラミングをはじめとした情報技術とその活用に長けたコンピュータシステム学科所属の学生と、認知心理学をはじめとする人の感性の理解や調査に長けた情報デザイン学科所属の学生で構成されています。今回の実験室は、研究室メンバーと、2年生の見習い(?)メンバーの混成チームが担当します。
すけーる
定國伸吾
「すけーる」は、スケール(大きさ、長さ、強さ等)の表し方と、はかる(測る、量る、計る)ことを実験するあそびです。自分や他の人が作ったスケールの表し方を使って、色々はかって考えてみましょう。
はいっ!ピクト
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非常口や公衆トイレのマークの中にいるあの人。そんなピクトグラムに自分たちの身体を使ってなりきってもらいます。いつも見ているあの人を思い出しながら、ピクトグラムの気持ちになってみましょう。
まどのおもいで
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私たちの身の回りにある窓.そんな窓にもし記憶があったなら,どんな景色を見ていたのでしょう.窓に残った記憶をさかのぼったり,進めたりして,見ていた景色を覗いてみましょう.
情報科学芸術大学院大学
子どもへ向けたあそびのプログラムを研究の一環とする有志が集い、創造性やプログラミング的思考を養うなどのテーマから研究しています。渥美くんは物理学を専攻し、もっと科学の良さを多くの人に知って欲しいという思いから活動しています。桑畑くんはプログラミングによる新たな表現を模索しています。星さんはメディアを用いた子どもへ向けたワークショップを研究しています。それぞれの専門を活かしながら、子どもたちの未来へ向けて、メディアとの関わりを探っています。
火星まで届け
渥美 智也
火星に向かう途中で宇宙船の燃料が切れてしまった!
このままでは、火星に行くことができない。惑星の重力を使って、宇宙船を火星まで届けよう!
からだdeバンド
星 安澄
カラダをうごかしてみんなで音楽をつくろう!
振ると音がなる不思議なデバイスをカラダにつけて、いっぱいうごいてみよう。
手をふったり足をぶらぶらしたりおなかをぐるぐるしたり!
actionCanvas
桑畑 幸千生
体の動きに合わせてオリジナルな絵を描こう。
カメラの前で「動いたり」「踊ったり」「運動したり」。激しい動きや、緩やかな動き、手足を動かしたり。身体の動きに合った絵が目の前のキャンバスに描かれる。
アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラム
愛知県児童総合センター(以下、ACC)では、1996年の開館以来、「アートと遊びと子どもをつなぐプログラム開発」としてアートを介して「あそび」を活性化させるプログラムを全国から公募してきました。
ACCの目指す「あそび」と「アート」には共通点があります。固定観念を問い直すアートの自由な発想と表現方法は、子どもたちを日常の縛りや通念から解放し、五感を開き、新しい気づきをもたらします。ACCでも、同じように既成概念を取り払い身近なものごとを見直し、そこから新しい発見を促す「あそび」を開発しています。
コンピューターの発達によって、私たちのまわりには多種多様なものやこと、可能性が広がっています。『アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラム』では、アートの視点が取り入れられた様々な媒体(メディア)による新しい「あそび」を実現します。
今年から再開したあそびの公募「汗かくメディア2019」は10月に公開展示を予定しています。